アニマルウェルフェアの国内外の動きに要注目!
2008/2/22 金曜日
北海道畜産技術連盟、(社)北海道酪農畜産協会主催による「平成19年度 畜産関係新技術発表会」が2月21日に札幌市内で開催され、そのなかで、東北大学大学院の佐藤衆介教授による、「アニマルウェルフェア-国内外の状況と研究ニーズ-」と題した特別講演が行われた。以下はその内容の一部。
アニマルウェルファアは欧米で急速にその対応が広がっており、わが国でも農水省、環境省、関係機関で「家畜福祉に配慮した家畜の取り扱いに関する検討会」が行われている。乳用牛に関しては今年度に原案、来年度には最終案が決定される予定。
「アニマルウェルフェア」と「動物愛護」は異なるものである。この違いを知っておく必要がある。動物愛護は命重視、情緒的であり、人間中心的である。一方、アニマルウェルフェアは家畜の自由を科学的にとらえようとするものである。
EUでは2010年開始に向けた、動物保護と福祉に関する行動計画が策定され、23.8億円もの予算をかけた研究プロジェクト(Welfare Quality)が行われている。
またEUでは、アニマルウェルフェアを付加価値として、それに取り組んでいる農場の生産物である牛乳や肉などを差別化商品として、普通より1~2割価格を高くして販売する動きも広がっている。さらにEUは、南米やアジア(中国も)をターゲットとした戦略も進めている。
日本での搾乳牛のアニマルウェルフェアの調査および評価方法は今のところ、以下がポイントとなっている。
○繋ぎ飼い68%、健康問題多い(乳房炎)、○繋ぎ飼い農家の27%に運動場あり、○衛生環境、物理環境、敵対行動制御は良好、○実行要求の高い正常行動をどうするか? 社会行動(群飼)、運動、舌を使う行動
○断尾、除角をどうするか? そして、①衛生管理面の充実、②コンフォート畜舎整備、③取り扱い・処置方法の改良、④時間制限放牧・放飼研究に着手する(抗病性)



