(社)中央酪農会議は9月11日、第291回理事会で酪農生産基盤確保・需給安定緊急対策を検討した。
酪農経営をめぐる環境は、@牛乳消費の減退による減産計画の継続実施、A規模拡大など経営改善過程にある経営の行き詰まりや環境対策・省力化対策に係る負担増、B輸入飼料の高騰による生産コストの増大、C生産者乳価の低下、などを背景に厳しさを増している。さらに、WTOやFTAの進展によっては国内の酪農乳業に深刻な影響が生じかねないなど、経営の先行きに不安が広がっている。
こうしたなか、本年度に入って廃業率が例年以上に高く推移していることから、都府県では低迷する飲用向け生乳需要水準さえも賄えない可能性があるとともに、和牛受精卵やF1交配率の上昇に伴う酪農後継牛不足に起因する全国的な生産不安が危惧されている。
(社)中央酪農会議では、「経営環境の悪化と生産基盤の弱体化がこのまま進めば、国内の生乳需給の混乱は避けられない」とし、「酪農生産基盤確保・需給安定緊急対策」を実施することを決めた。今後は以下の四つの対策について検討し、実施可能なものから順次対策を講じることとしている。
1.酪農生産基盤強化対策
2.生乳供給安定確保対策
3.生乳計画生産・需給調整対策
4.酪農理解促進・牛乳消費拡大対策
なお、(社)中央酪農会議では厳しい酪農経営の現状や牛乳乳製品市場の構造変化について、消費者に的確に情報を提供し、理解を得る目的で、「酪農理解促進生産者緊急活動」を実施することを決めた。
同緊急活動では、同会議発行の情報誌をはじめとした各メディアを通じた情報発信を10月から3カ月間行うとしている。