●生乳生産は2万5000t減(表1)
【北海道】
今年度(平成18年度)の北海道の生乳生産は、6月から本格的な減産に入ったこと、夏場の気温が高く生産条件が振るわなかったことなどから年度計で377万2000t(前年比97.1%)になると予測される。一方、平成19年度の生乳生産は、4〜5月は前年実績が高いこともあり98%台で推移すると見込まれるものの、6月以降は今年度を上回って推移すると予測されている。通年度生産量予測は379万5000tで今年度0.6ポイント上回る。
【都府県】
今年度の都府県の生乳生産は、減産型計画生産の影響などもあり減少傾向で推移し、年度計で431万8000t(前年比97.8%)になると予測される。平成19年度の生乳生産についても、引き続き減少傾向で推移し、年度計で427万t、今年度を1.1ポイント下回ると予測される。
【全国】
北海道・都府県の予測を合計した全国の生乳生産は、今年度809万t(前年比97.6%)、平成19年度806万5000t(同99.7%)で推移すると予測される。
●牛乳生産は減少、はっ酵乳は好調(表2)
牛乳等生産量の予測は、牛乳が引き続き減少傾向で推移し、平成19年度は362万5000kl(前年比98.5%)の生産になると予測される。また、加工乳・成分調整牛乳・乳飲料については、乳飲料が堅調に推移していることなどから、170万6000kl(前年比100.7%)と微増することが予測されている。
こうしたなか、これまでも堅調に推移しているはっ酵乳については、平成19年度も好調に推移すると見られており、今年度は84万9000kl(前年比105.9%)、平成19年度には86万2000kl(同101.6%)と右肩上がりで成長すると予測されている。
●用途別処理量の動向(表3)
生乳供給量は生乳生産量と同じく、前年を若干下回って推移すると予測され、牛乳等向け処理量は表2に示したとおり牛乳消費が停滞すると見込まれていることから、456万1000t(前年比98.5%)と減少することが見込まれる。このように生乳供給量よりも牛乳等向け処理量の減少が大きいことから、乳製品向け処理量については、342万5000t(前年比101.3%)と今年度を若干上回ると予測される。
●脱脂粉乳・バターの需給(表4・表5)
用途別処理量の動向で示したとおり、平成19年度の用途別処理量は今年度を上回ると予測されるものの、大手乳業メーカーのチーズ工場の稼動や液状乳製品の需要を踏まえた「その他乳製品向け」の動向から判断すると、特定乳製品向け処理量は今年度とほぼ同程度と予測される。
こうした結果、平成19年度の脱脂粉乳需給は、生産量は今年度とほぼ同じものの、消費量は既存消費量で今年度を下回ることなどから供給量が消費量を上回り、期末在庫は8万5400tで今年度末の予測値より2万1700t積み増すと予測される。
一方、バターの需給については、生産量は今年度ほぼ同じで、消費量は8万8700tで今年度を1ポイント程度下回ると推移される。この結果、カレントアクセス分を勘案しなければバター在庫は1万3400tとなり、大きく減少すると予測されるが、今年度積み増しのカレント義務分の放出、さらに平成19年度のカレントアクセスを全量バターで実施したとすると、在庫量は3万700tとなり若干積み増すことが予測される。
●全体の需給予測は供給過多
平成19年度の国産生乳の需要量は、脱脂粉乳ベースで774万5000t(前年比95.2%)バターベースで793万6000t(98.4%)と予測される。
供給量と需要量を比較すると、脱脂粉乳ベース、バターベースともに供給量が需要量を上回ると予測され、なおかつ脱脂粉乳ベースとバターベースの需要量には19万1000tの差があると予測された。
このように引き続き生乳需給が緩和傾向で推移すると予測されることから、J-milkでは中期的に「生乳需給改善と乳製品の過剰在庫解消・需給改善」に、さらに当面は「需要に応じた安定的・弾力的な需給調整の推進」に取り組むべきだとした。
このなかで、中期的取り組みとしては、
@酪農乳業が一体となった飲用消費の拡大への積極的取り組み
Aはっ酵乳、液状乳製品、チーズ向け乳量の拡大など生乳需要拡大への取り組み
B脱脂粉乳在庫削減対策
Cバターの需給動向への注視
D需要に見合った計画生産
などの取り組みが必要だとした。
また、当面の取り組みでは、
@需要期増産・不需要期減産
A学乳停止期の需給動向の注視
B飲用チャンスロスを防ぐための季節的脂肪需要への準備
Cチーズ増産体勢への対応
D指定団体機能の強化と広域生乳流通の適切な実施
などで需給調整を図るよう、業界関係者に呼びかけた。