《2006年10月02日》 |
これからの若者がどのような食生活を選択するかが日本の農業を左右する |
| 酪農学園大学(北海道江別市)の食品流通学科は9月30日に公開セミナーを開催した。第3回目となる今回は、『食の安全から食卓の安心へ〜農場から食卓までの距離の拡大にどう対応していくのか〜』と題して、農水省・中国四国農政局・次長の齋藤京子氏による講演が行われた。 齋藤氏は講演の冒頭で、「今日一番伝えたいことは、みなさんがスーパーに食品を買いに行ったときに、輸入の物を買うのか、あるいは北海道産または国産の物を買うのかによって、日本の農業や農山漁村が残り続けることができるかどうかが決まる。そのことを踏まえてしっかり食品を選択してくれれば、日本の将来は非常に明るい」と述べた。 講演ではまず、今の学生のお父さんやお母さんが子供だった頃は農場から食卓までの距離が短かったとして、当時の生産者と消費者の生活を紹介。その後、高度経済成長を通過するなかでたどった道は、 ・同じ品物を安く大量に生産し広域に流通 ・職人技ではなく、いつでも誰でも同じ品物が生産できるように一般化 ・規格化、大量、均一、低コスト となったことで、農場から食卓までの距離が著しく拡大した、と説明した。 その結果、 @海外からの大量の農水産物の輸入 A食料自給率の低下 B自給力の低下 C食をめぐる危機的な状況 D食の安全・安心に揺らぎ などが生じたことを、データをもとに解説した。 では、それらにどう対応していくかとして、 @食品安全行政の仕組づくり A地産地消の推進(地域の創意工夫による多様な地産地消の活動) B農場からの食卓までのトレース C生産者の実態を知ること D食品加工の実態を知ること E表示を読み取る力をつけること F食品添加物や遺伝子組み換え食品など科学技術の進歩の結果を理解でき判断できる力をつけること などが必要であることを解説した。 最後に食育を解説し、「これから社会に巣立っていく若者がどのような食生活を選択するかが大きなポイントであることから、食品流通学科の学生として、率先して食育を実践していってほしい」と述べた。
|
『食の安全から食卓の安心へ〜農場から食卓までの距離の拡大にどう対応していくのか〜』と題して、 農水省・中国四国農政局・次長の齋藤京子氏による講演が行われた。 |