酪農学園大学および酪農学園ミルク産業活性化推進会議は7月27日に、札幌市内で連続公開シンポジウム『ミルクと酪農の真実と未来』を開催し約300人が参加した。
第1回目である今回のテーマは『ミルク・Milk』で、大昔から世界中の人々に豊かな食生活と食文化をもたらしてきた優れた食品である『牛乳と乳製品』の本当の姿と現代生活における意義を明らかにし、その機能を正当に評価することを目的としたもの。
シンポジストとして、石井智美氏(酪農学園大学 食品科学科 助教授)が『牛乳乳製品は優れた食品−その文化と現代生活』、仁木良哉氏(酪農学園大学客員教授・北海道大学名誉教授)が『ミルクの科学−牛乳の正当な評価』と題して講演した。ちなみに仁木氏は、いま世間を騒がせている牛乳有害説に新聞を通じて反論を唱えた1人で、その内容は日本酪農乳業協会(J-milk)のホームページでも紹介されている(参照:www.j-milk.jp
>ニュース&トピックス)
石井氏は、『栄養学的見地からの牛乳乳製品の効用』として、発酵乳の免疫能アップ効果、例えば、手術前に発酵乳を喫食すると抗生物質の投与量が減少し、さらに傷口の塞がりや治りが早いことから、早く退院することにつながり医療費削減も期待できることを紹介した。
また、「牛乳についてさまざまに論じられている今こそ、新しい日本の乳食文化が開花する可能性があるのではないか」と提言した。
仁木氏は、バッシングの多くはフードファディズム(食物や食品成分の健康への影響について、科学的検証を加えずに、過大または過小評価し、商品の宣伝に悪用したり、消費者を不安に陥れる情報を発信したりする風潮)に属するものであるとし、牛乳有害説への反論を科学的に解説した。そして、「数少ない論文を引用し、都合の良いところだけを取って『牛乳を飲むと骨粗鬆症になる』と言っているのはフードファシズムそのものである」と語った。
さらに、「牛乳はわれわれにとって完全食品ではない。しかし極めて優れた食品である。また、食品は薬ではないことも再認識すべきである」と提言した
。