乳牛飼養頭数は減少するものの1戸当たり飼養頭数はさらに増加
表1に示す過去50年の統計の推移を見ると、日本の酪農家戸数は1963年の41万7600戸をピークに減少していることがわかります。3万戸を割ったのは4年前の2002年で、近年も緩やかではありますが減少傾向にあります。
一方、乳牛飼養頭数は1986年の210万3000頭をピークに徐々に減少を始め、今年は164万1000頭にまで減少しました。
図1は乳用牛飼養戸数と1戸当たり飼養頭数の推移を、図2は乳用牛飼養頭数、生乳生産量の推移をそれぞれグラフ化してものですが、図1に示すように、戸数、頭数ともに減少するなか、1戸当たり飼養頭数は堅調に増加しています。このことは、戸数の減少スピードが頭数の減少スピードに満たないことを示し、相対的に1戸当たりの頭数規模が拡大していることを示しています。
牛乳等向け処理量は減少、乳製品向け処理量は増加
図3に示すように、平成16年度と平成17年度を比較すると各月で牛乳等向け処理量が減少傾向にあり、反対に乳製品向け処理量が増加傾向にあります。
少子高齢化や競合他飲料の台頭などによって、牛乳類の消費が減退していると言われていますが、その減退スピードが生乳生産量の減退スピードより速く、結果として乳製品向け処理量が増加していることがわかります。
国産ナチュラルチーズ生産は堅調に推移(表2)
農林水産省・牛乳乳製品課が5月に発表した「平成17年度チーズの需給表」によると、平成17年度のチーズ総消費量は16年度と比較して約4000t・1.5%減とやや減少したものの、国産ナチュラルチーズ生産量は全体で約1800t・15.2%増と大きな伸びを見せた。
一方、輸入チーズはプロセスチーズ原料用が約1700t減、直接消費用も約9000t減となり、総量で約1万700t・5.2%減少した。
このことは、国内チーズ総消費量に占める国産割合が高くなっていることを示しており、チーズの国際価格の高騰や国内でのチーズ生産への振興が功を奏し、輸入チーズをうまく置き換えられたことを示している。
さらに、来年には大手3社がそれぞれ新工場の始業や新設備建設、設備増強を図るとしている。国も「国際競争力を持ち、今後期待できるのはチーズ生産」だとしていることから、今後ますます国産チーズ割合が高まることが期待される。 |