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【Dairy Japan 7月号】
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Dairy Japan Notes(でーりぃ・じゃぱん・のーと) 7月号
減産時に考える規模拡大の意味

2万6600戸、163万5000頭、62頭/戸

 農水省より畜産統計が公表された(表)。それによると平成18年2月1日現在の全国の乳用牛飼養戸数は2万6600戸で、前年に比べて1100戸(前年同月比4.0%)減少した(北海道は8590戸、同2.7%減)。その理由は、「規模拡大を図る農家がみられる一方、高齢化等により休廃業があったためである」とされている。飼養頭数は163万5000頭で、前年に比べて2万頭(同1.2%)減少した(北海道は85万6100頭、同0.2%減)。1戸当たり飼養頭数は、前年に比べて1.8頭増加して61.5頭となった(北海道は99.7頭、同2.6頭増)。

2.5%の減産計画

  時同じくして、平成18年度の計画生産数量(年度のスタート時)およびその配分が、中央酪農会議の指定団体会長・実務責任者会議で設定された。販売基準数量である『基本枠』に脱脂粉乳対策枠である『特別枠A』を足した数量は742万7088tと、前年度から2.5%減となった(6月8日時点。『特別枠B』を加えた供給目標数量は6月中に決定予定)。

足踏み、もしくは後退

 経済環境と乳価で頭数規模が左右されるのは酪農の宿命である。そして個々の経営体の頭数規模の決定には、さまざまな要因が絡んでいる。わが国の酪農は、1戸当たりの飼養頭数は着実に伸び、個々での程度の違いはあっても着実に頭数規模の拡大が進んできた。ただし、それは昨年度までのことである。今年度は十数年ぶりの減産計画となることから、規模拡大は足踏み、もしくは後退しなければならない状況となった。
 減産計画下のときに現場で聞かれるのは、規模拡大計画の頓挫のため息、また拡大段階途中で搾れなくなった農場の悲劇と同情である。つまり施設や土地に投資したのに搾乳牛頭数が未達成、もしくは頭数はそろえたが1頭当たりの乳量が本調子ではないなどであり、その投資金額が大きいほど深刻な問題となる。
 ゆえに今、規模拡大とは、酪農産業にとって何を意味するのか、きちんと考えておきたい時期でもある 。
「中途半端な規模」とは

   現場ではよく「中途半端な規模」という言葉を聞く。その頭数は確定的ではなく変動幅も大きいが、総じて、家族労働で管理できる限度の頭数を超えた規模、もしくは拡大してもその経済メリットを活かしきれない規模を指すことが多い。ゆえに今後は、小規模、もしくは大規模の二極化がより進み、中間の「中途半端な規模」は少なくなっていくという見方が有力である。
規模拡大の意義と目標

  では規模拡大の意義とは何か。十勝農協連・フィールドマネージャーの村上明弘氏は、「非常に高品質な牛乳を低価格で、しかも経済的には利益が上がる形で消費者に提供し続ける、その先端をいくのが規模拡大だと思う」、また、「過酷な労働条件から、規模拡大によってその農場と家族が解放されていくことも規模拡大の大きな要素だと思う」と語っている(『激論・ザ・酪農』ウィリアムマイナー農業研究所刊)。さらに、「あまり大きくしないでも農業を楽しみたいという人たちが大規模農場のコスト効率を利用して、見た目は小・中規模だけど、実はコスト効率の面からは大規模並みとなること。こういう社会貢献のためにも、大規模農場の存在が必要だ」と規模拡大のメリットの一つとしてあげている。
 では、わが国の規模拡大の当面の目標はどのくらいなのか。ウィリアムマイナー農業研究所・代表の伊藤紘一氏は、@農場スタッフがローテーションで毎週休日がとれ、たまにはまとめて休日がとれる規模(心の安らぎ)、A自分の高級な生乳でローリーをいっぱいにする規模(自分の乳質の主張)、と言う。実際、米国中西部では、規模の経済性を活かすためにダイレクトローディングタンカー(ローリーの直付け)で出荷できる規模にする農場が増えている(現在の米国では800頭がその分かれ目とも言われている)。
 今回の減産計画中に規模拡大の意味を反芻し、長期展望に立った経営判断ができるようにしておかなければならない 。
《more information》
ウィリアムマイナー農業研究所=www.whminer-jp.com
中央酪農会議=www.dairy.co.jp
農水省:農林水産統計データ/畜産=www.maff.go.jp/www/info/bun06.html
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